CLIEANING予防歯科
歯のクリーニングで虫歯・歯周病予防
虫歯は予防できるのか?
むし歯や歯周病になる原因のプラーク(細菌の塊)を少ない状態に維持する(プラークコントロール)ことで、むし歯になる危険性(リスク)や歯周病が進行する危険性(リスク)を減らすことができます。
予防歯科の大切さ
実は、虫歯や歯周病は原因がはっきりしているため、適切な予防を行えば発症や再発を効果的に防ぐことができます。
早期発見・早期治療は大事なことですが、本当に歯を守るには、「治療」よりも「予防」が大切です。
虫歯や歯周病予防の基本は、毎日のブラッシングです。
ただ、どんなに丁寧にブラッシングしているつもりでも、すべての汚れをすっかり落とすことはなかなかできません。
健康なお口を維持するには、予防・メンテナンスのプロである歯科衛生士による定期的な処置が重要になります。
■ 歯磨きだけでは虫歯・歯周病は予防できません
「食後には必ず歯を磨いているのに虫歯や歯周病にかかってしまうのではなぜですか?」というご質問を患者様からよくいただきます。
これは日本では、歯磨きさえしっかり行えば虫歯や歯周病は予防できる、といった考えが強く根付いているためだと思われます。
特に、テレビのコマーシャルではそのような考え方が強くに表れてます。
しかし、現実はいかがでしょうか?
もちろん、毎日の歯磨きやブラッシングはとても大切な習慣ですが、それだけでは虫歯や歯周病を完全には予防ができないのが現実です。
歯石やバイオフィルムについて
歯石・プラーク・バイオフィルムは磨き残しや日々のお手入れ不足が原因です。
歯石
プラークに、唾液中のカルシウムやリン酸が沈着して石灰化したもの。表面に歯石がついていると、凸凹やザラツキのために磨き残しや歯垢・歯石が付きやすくなります。特に、歯周ポケット(歯と歯肉の溝状の隙間)に入り込んだ歯石の除去は歯周病の治療上大変重要です。
プラーク
歯の表面についた白っぽいネバネバした物質で、歯牙細菌苔とも呼ばれ、生きた細菌群とその代謝物が殆どで、食べ物の残りカスやタバコのヤニや茶しぶなどによる歯の表面の汚れとは全く違ったものです。むし歯(虫歯・ムシ歯)や歯周病の原因となります。
バイオフィルム
バイオフィルムとは口の中ではプラークのことを言い、歯の表面に細菌が層をなして堆積し、ぬるぬるになったもので虫歯と歯周病の原因になっています。 たくさんの種類の細菌が集まったバイオフィルムはうがいやデンタルリンス、抗菌剤を使用しても簡単に除去することはできません。このバイオフィルムを除去できるのは機械的な除去のみです。
歯茎の検査の概要
歯茎の周りを検査することで、以上の変化を把握します。
1.歯周病があるか
2.歯周病の進行具合
3.歯周組織の状態
ポケット検査などを行います。
PMTCについて
専用機器を利用したクリーニング
PMTCとは、専用の機械によって、タバコのヤニや茶渋などの歯の表面に付いた汚れを取り除く方法で、歯と歯の間など、自分では磨きにくいところや歯磨きの癖でよく磨けていないところを中心にクリーニングします。
クリーニング専用の機械(ジェットポリシャ―)や回転ブラシ、歯周病治療向けの超音波洗浄器具などを使って、タバコによる黄ばみやコーヒー・紅茶などによる着色を落とす方法です。
通常の歯ブラシでは取りにくい歯と歯茎の境目や、歯の裏にある歯垢や歯石も除去できるので、クリーニング後は歯がつるつるになり、これが虫歯と歯周病の予防にもなります。
PMTCの流れ
STEP:1治療計画
歯の染め出し検査などを行い、お口の中を診査します。
STEP:2歯石除去
専用の器具を使って歯石を細部まで取り除きます。
STEP:3着色除去
専用の器具で、歯の表面のヤニや茶渋などの着色をとります。
STEP:4研磨(ケンマ)
専用のジェル(フッ素配合)を使って、歯と歯の間や表面を1本ずつ丁寧に磨き上げます。
STEP:5フッ素塗布
仕上げに、歯質を強化するフッ素を塗布します。
STEP:6ホームケア
最後に、家庭でのブラッシング指導や今後の計画を話し合います。
リスク/PMTC:定期的な施術が必要、しばらくすればまた着色する